とある若手執行役員の日記

とある会社の若手執行役員の日記です。

世界で一番悲しい言葉

世界で一番悲しい言葉って何だろうと考えた時、もちろん僕は僕が知っている言葉たちの中でしかそれを探ししかない。

 

僕が知っている言葉の中で一番悲しいと思う言葉は、「今まで私を好きでいてくれてありがとう」という言葉。

 

何を隠そう、これは僕が実際に別れた彼女に言われた言葉だ。

 

僕と彼女は長いこと付き合って、それでも別れの時はやってきた。

 

最後、僕は彼女を抱きしめ、「ありがとう。元気で」とささやいた。

 

すると彼女は、「本当にごめんね。今まで好きでいてくれてありがとう」と言った。

 

あの時彼女が何に対して「ごめんね」と言ったのか、今ではわからない。

 

「ごめんね」と言った後の、「今まで好きでいてくれてありがとう」という言葉は、僕の心に突き刺さった。

 

でも、後から考えると、あれは彼女なりの精一杯の言葉だったのだろう。

 

誰も傷つけない優しい言葉でありながら、恐らく世界で最も悲しい言葉。

 

これから別れようとしている相手に対して、精一杯の思いやり。でも、その思いやりは確実に相手の心を深くえぐる。

 

今まで好きでいてくれてありがとう。

 

今では僕も同じ気持ちでいる。僕は、彼女のことが本当に好きだったし、彼女も僕に対して同じ気持ちだったと信じている。

 

そして何より、僕は当時彼女のことを心から好きだった、そして彼女のことが好きだと胸を張って言えた自分が、誇らしく、そして好きだ。