とある若手執行役員の日記

とある会社の若手執行役員の日記です。

ラブホに行った帰り道

以前付き合ってた女の話。

 

彼女と出会ったのはうちの会社と取引先との会食の場だった。

 

あるプロジェクトを合同でやることになって、俺はうちの会社側のプロジェクト責任者、彼女は向こうのプロジェクトメンバーだった。

 

立場的には俺のほうが上だったけど、生まれつきそういうのは気にしないたちだったから、彼女が最初から俺にタメ口だったのも気にならなかった。

 

ああ、ちなみに彼女は台湾人で、日本の大学に留学に来て、そのまま日本で就職をした。

 

なかなかの美人で、明るいし、なにより他のやつと違って誰にもペコペコ頭を下げないとこが気に入った。

 

彼女も俺のフランクな態度が気に入ったみうで、俺と彼女はプライベートでも会うようになった。

 

最初は食事をしたり酒を飲んだりするだけだったが、そのうち外を歩くときに手を繋ぐようになった。

 

別に付き合おうと言ったわけではない。

 

だけど毎日のように会って、会えない時は電話で話した。

 

週末には遠出をしたり、彼女が俺の家に来ることもあった。

 

ある日、二人で食事をして酒を飲んだ。

 

その日、俺たちは合同で進めているプロジェクトの話をしたり、会社の愚痴を言い合ったりした。

 

気がついたら終電を逃していた。

 

正確に言うと、俺はまだ電車があった。

 

でも彼女を一人放っておくわけにはいかないと思った。彼女は酔っていたし、なにより彼女ともっと一緒にいたいという気持ちが強かった。

 

俺は彼女に嘘をついた。

 

「俺も電車ないわ。どうしよ」

 

二人で新宿の街を歩いた。

 

神に誓ってもいい。わざとじゃない。

 

気づいたら歌舞伎町のホテル街に来ていた。

 

「ねぇ、私、あの、うーん、入ってもいいよ」

 

彼女から言ってきた。たぶん彼女は俺が知っててホテル街に連れてきたと思っていただろう。

 

彼女はとても妖艶な顔になっていた。

 

ホテルの入り口で力一杯彼女を抱きしめた。

 

そして二人でホテルに入った。

 

彼女とするのは初めてだったが、どうやら相性がいいみたいで、二人は朝まで愛し合った。

 

俺は何回も、何回も彼女の中で果てた。

 

彼女も幾度となく絶頂に達した。

 

ホテルをあとにした二人は、駅に向かって歩いた。

 

「ねぇ、私たち、どういう関係なの?」

 

彼女が聞いた。

 

こういう時はどう答えたらいいんだろう。

 

俺は必死に考えた。

 

「俺と付き合ってくれへん?」

 

それが俺が出した答え。

 

だいぶ遅くなったけど、やっと言えた。

 

身体の関係を持ったあとに言うセリフではないのかもしれないが、とにかく言えた。

 

「うん。私も同じ気持ち」

 

そうして二人は付き合うことになった。

 

 

歌舞伎町のホテル街で付き合うことになった二人は、今でも時々二人で初めて入ったホテルに行って愛し合う。